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お知らせ
 STS Network Japan '99 秋のシンポジウムのお知らせ


秋のシンポジウム 『工学教育改革とSTSの可能性』

 日本技術者教育認定機構(JABEE)の11月設立を期に大きく動き始めようとしている工学教育改革、それは社会における技術者のあり方を根本的に見なおす試みともなっています。
 その動向を紹介し、そのような流れにSTSがどのようなかたちで貢献できるのかを探るものとして、秋のシンポジウムを開催します。万障お繰り合わせの上、ご参加ください。



日時:11月13日(土)12:30-16:30

会場:東京大学先端科学技術研究センター 新4号館2階講堂
(最寄駅:小田急線・東北沢駅より徒歩7分、井の頭線・駒場東大前駅より徒歩10分なお、会場までの地図は先端研のホームページをご参照下さい)
http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/map/map-j.html


 工学教育に、いま、改革の波が押し寄せようとしています。それは直接的には、グローバリゼーションの進展のなかで、国際的な整合性を欠いた現在の日本の工学教育が、日本の技術者の国際的な活躍の妨げとなってきているという認識を背景としています。すなわち、国際的に通用する技術者資格を取得するには、技術者教育の国際的同等性が前提とされるものの、現状ではそのような国際的整合性が確保されていないという事情があるわけです。そのような事態を打開するため、大学等で実施されている技術者教育プログラムを評価し、要求水準を満たしている教育プログラムに対して認定を行うための専門認定機関として、日本技術者教育認定機構(JABEE; Japan Accreditation Board for Engineering Education, http://www.kanazawa-it.ac.jp/JABEE/)が本年11月に設立されます。同時に、同機構は試行認定を開始し、数年後には正式認定を行えるような体制へと移行すること、その上で、技術者教育の国際同等性を相互認証する制度であるワシントン協定への加盟にむけて努力することが表明されています。
 ここで、工学教育をめぐる以上のような取り組みは、同時に、工学教育そのものの見なおしをも含んだものとなっています。JABEEの設立にあたって、それは、「工学教育」から「技術者教育」への転換として表現されます。すなわち、数学や自然科学を基礎とした学問としての工学における知識やスキルの伝授を目的とした工学教育から、そのような知識を前提としながらも、コミュニケーション力や実地経験などを身につけ、さらに社会や環境に対する影響を予見し、人類の利益や安全に貢献するための能力全般を身につけた専門職業人、そのような存在としての技術者を養成するための教育への転換が謳われているわけです。
 工学教育をめぐるそのような改革の流れは、科学技術と社会とのありうべき関係を模索してきたSTS Network Japanにとっても、非常に重要なテーマであると思われます。

 今回のシンポジウムでは、そもそもJABEEの取り組みがいかなるものであり、また具体的にどのような形でそれが進められているのかについて、JABEEの設立の背景・現状などに詳しい札野順氏にはじめにご報告いただきます。その報告を受け、企業の技術者である一方で2年半にわたり東北大学で教鞭をとられた経験をもとに、柴田清氏から講演いただきます。続いて、本ニューズレター(Vol.9, No.3-4)でJABEEの試みを科学技術者倫理の落とし穴という観点から検討された木原英逸氏から、科学技術論の立場から講演いただきます。以上の報告を踏まえた上で、最後に、総合討論へと向かう予定です。
 本シンポジウムを通して、現在の工学教育改革がどのような射程を持ち、いかなる可能性と現実を目の前にしているのかを確認し、そしてまた、そのような改革に対してST Sがどのような形で貢献できるのかを探りたいと思います。
 皆様の積極的なご参加をお待ちしております。



パネラー:札野順氏(金沢工業大学)、柴田清氏(新日本製鐵)、木原英逸氏(国士舘大学)
コメンテーター: 小林信一氏(電気通信大学)

プログラム(暫定版:多少の変更のある場合があります)
 12:30 開会/シンポジウムの趣旨説明
 12:40 札野順氏講演「工学教育の新しい潮流:21世紀のエンジニア像とJABEE」(講演45分/質疑応答15分)
 13:40 休憩
 13:50 柴田清氏講演「技術者は奴隷から抜け出せたか-企業内技術者の自主性の可能性」(講演30分/質疑応答5分)
 14:25 木原英逸氏講演「科学技術倫理:STSが学ぶこと、教えること」(講演30分/質疑応答5分)
 15:00 休憩
 15:15 小林信一氏 コメント
 15:30 総合討論 (~16:30)


※資料を用意する都合上、参加者の概数を把握したく存じます。お手数ですが下記「申し込み用紙」を、11月9日(火)までにお送り下さい。
 メールの場合も同様の書式でお願いします。

申し込み先:
〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘 1-5-1
電気通信大学情報システム学研究科 小林信一研究室気付
Fax: 0424-43-5666
e-mail: nakamura.masaki@nifty.ne.jp(中村 征樹)

 なお、本シンポジウムに関するお問い合わせは、中村 征樹(STS Network Japan代表、E-mail nakamura.masaki@nifty.ne.jp; PHS 070-6651-6967)までお願いします。




申し込み用紙

11月13日の STSNJ秋のシンポジウム に参加します。

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